16. エスカレーション設定マニュアル

本書は、X-MON を使ってホストやサービスの障害時に通知を行う設定を登録するマニュアルです。

そのため、基本的な OS や GUI の一般的な操作、ホストやサービス、ユーザの設定などについてはご理解の上でお読みください。

また、X-MON の操作画面はお使いの OS やブラウザによって異なる場合がございます。

16.1. エスカレーション設定とは

ホストまたはサービスに障害が発生した際に行う通知を、障害ステータス別や経過時間などで設定できる機能です。

設定されたエスカレーションは障害発生と同時に動き始め、障害が復旧するまで行われます。

図 エスカレーション設定例

esset_sample

基本的な設定と確認については、それぞれ

エスカレーション設定の登録

エスカレーション設定の確認

をご参照ください。その他の使い方は以降に掲載しております。

用語については 用語集 をご確認ください。

16.2. エスカレーション設定の登録

障害通知のエスカレーション設定を X-MON へ登録します。

例として以下の設定内容を登録します。

既に X-MON へ登録済みの設定

エスカレーション設定を登録したいホスト・サービスについては適宜読み替えてください。

項目名

内容

通知対象ホスト ID(名称)

WEB_SERVER(ウェブサーバ)、DB_SERVER(データベース)

通知対象ホストのサービス ID

WEB_SERVER…CPU、MEMORY、HTTP
DB_SERVER…CPU、DISK、LOGIN

通知対象ホストグループ ID(名称)

ContentGroup(コンテンツサーバグループ)

通知対象ホストグループに含まれるホスト

WEB_SERVER、DB_SERVER

通知対象サービスグループ ID(名称)

ResourceService(リソース監視グループ)

通知対象サービスグループに含まれるサービス

WEB_SERVER…CPU、MEMORY
DB_SERVER…CPU、DISK

通知ユーザ ID(名称)

Operator(オペレータ)

通知ユーザグループ ID(名称)

OperatorGroup(障害通知連絡グループ)

電話通知設定名称

電話通知

登録するエスカレーション設定

ホストのエスカレーション

●「全てのホスト」に対して…

  1. 障害が発生や障害ステータスが変化した場合、または障害が復旧した場合にユーザグループ「障害通知連絡グループ」に対して「メール通知」を行う。

●ホストグループ「コンテンツサーバグループ」に所属するホストに対して…

  1. 障害が発生した場合、「オペレータ」に対して「メール通知」を行う。

  2. 障害発生より 5 分経過した時点で復旧していない場合「電話通知」を行い、これ以降復旧していない場合 10 分毎に同じ動作を行う。

  3. 障害発生より 20 分経過した時点で復旧していない場合、「サーバの再起動」コマンドを実行する。

サービスのエスカレーション

●「全てのサービス」に対して…

  1. 障害が発生や障害ステータスが変化した場合、または障害が復旧した場合にユーザグループ「障害通知連絡グループ」に対して「メール通知」を行う。

●サービスグループ「リソース監視グループ」に所属するサービスに対して…

  1. 障害が発生した場合、「オペレータ」に対して「メール通知」を行い、これ以降復旧していない場合 30 分毎に同じ動作を行う。

16.2.1. エスカレーション設定画面への遷移

X-MON の「管理者メニュー」より、「エスカレーション設定」リンクを押します。

esset_addmenu

エスカレーション設定の一覧表示画面に遷移します。

esset_addmenu_display

16.2.2. ホストのエスカレーション設定

エスカレーション設定一覧画面で、表示タブが「ホスト設定」であることを確認し、新規作成ボタンを押します。

esset_hostset_add

ホストのエスカレーション設定の新規作成画面に遷移します。

esset_hostset_addmenu

16.2.2.1. 全てのホストを対象とした設定の追加

例で提示した以下のエスカレーション設定を登録します。

●「全てのホスト」に対して…

  1. 障害が発生や障害ステータスが変化した場合、または障害が復旧した場合にユーザグループ「障害通知連絡グループ」に対して「メール通知」を行う。

エスカレーション名称に任意の名称を入力し、エスカレーション対象は「全てのホスト」を選択します。

esset_hostset_allhost

次に実行する内容を作成します。

設定方法で「時間指定」を選択し、新しい条件の追加の「条件の追加」ボタンを押します。

esset_hostset_allhost_conditions_add

時間指定と回数指定の違いについては 用語集 をご確認ください。

表示されたウィンドウで以下の内容を入力します。

esset_hostset_allhost_conditions_time

  • 障害ステータス DOWN と UNREACHABLE どちらも通知してほしいので「ステータス」は「DOWN/UNREACHABLE」を指定します。

  • 障害発生時に通知がほしいので 0 分継続とします。※ 0 分継続=障害発生時

  • 実行コマンドは「ユーザグループ通知」の中から「障害通知連絡グループ」を選択します。

  • 再度通知をするタイミングは、障害のステータスが変化した時、または復旧時なので「繰り返し」のチェックを外します。

入力できましたらウィンドウ下部の「追加」ボタンを押します。

選択済みエスカレーション条件に入力した内容が表示されます。

esset_hostset_allhost_conditions

「操作項目のesset_edit_iconアイコンよりエスカレーション条件の編集、esset_delete_iconボタンで設定した条件の削除が行えます。

「作成」ボタンを押し、エスカレーション設定を保存します。

16.2.2.2. 特定のホストやグループを対象とした設定の追加

続いて以下のエスカレーション設定を登録します。

●ホストグループ「コンテンツサーバグループ」に所属するホストに対して…

  1. 障害が発生した場合、「オペレータ」に対して「メール通知」を行う。

  2. 障害発生より 5 分経過した時点で復旧していない場合「電話通知」を行い、これ以降復旧していない場合 10 分毎に同じ動作を行う。

  3. 障害発生より 20 分経過した時点で復旧していない場合、「サーバの再起動」コマンドを実行する。

エスカレーション対象は「対象を選択」を選択し、入力欄へカーソルを合わせるか文字列を入力すると表示される選択肢から、ホストグループ「ContentGroup」を選択します。

esset_hostset_hostgroup

ホストグループ「ContentGroup」が選択されました。

間違ったホストやグループを選択した場合は、赤い×アイコンを押すことで削除できます。

esset_hostset_hostgroup_del

次に実行する内容を作成します。

新しい条件の追加の「条件の追加」ボタンから以下の設定を登録します。

  1. 障害が発生した場合、「オペレータ」に対して「メール通知」を行う。

esset_hostset_hostgroup_conditions_mail

  1. 障害発生より 5 分経過した時点で復旧していない場合「電話通知」を行い、これ以降復旧していない場合 10 分毎に同じ動作を行う。

esset_hostset_hostgroup_conditions_tel

  1. 障害発生より 20 分経過した時点で復旧していない場合、「サーバの再起動」コマンドを実行する。

esset_hostset_hostgroup_conditions_res

条件ごとに、入力が完了すればウィンドウ下部の「追加」ボタンを押します。

選択済みエスカレーション条件に入力した内容が表示されます。

esset_hostset_hostgroup_conditions_view

操作項目のesset_edit_iconアイコンよりエスカレーション条件の編集、esset_delete_iconボタンで設定した条件の削除が行えます。

「作成」ボタンを押し、エスカレーション設定を保存します。

エスカレーション設定のホスト設定に、登録した 2 つのエスカレーション設定が表示されます。

esset_hostset_reg_view

一覧画面の詳しい見方については エスカレーション設定の確認 をご確認ください。

16.2.3. サービスのエスカレーション設定

エスカレーション設定一覧画面に移動した状態で、上部の「サービス設定」リンクを押します。

esset_serviceset_link

表示タブが「サービス設定」であることを確認し、新規作成ボタンを押します。

esset_serviceset_add

サービスのエスカレーション設定の新規作成画面に遷移します。

esset_serviceset_add_view

16.2.3.1. 全てのサービスを対象とした設定の追加

例で提示した以下のエスカレーション設定を登録します。

●「全てのサービス」に対して…

  1. 障害発生時や障害ステータスが変化した場合、または障害が復旧した場合にユーザグループ「障害通知連絡グループ」に対して「メール通知」を行う。

エスカレーション名称に任意の名称を入力し、エスカレーション対象は「全てのサービス」を選択します。

esset_serviceset_allservice

次に実行する内容を作成します。

新しい条件の追加の「条件の追加」ボタンを押します。

esset_serviceset_allservice_conditions_add

表示されたウィンドウで以下の内容を入力します。

esset_serviceset_allservice_conditions_view

  • 障害ステータス WARNING、CRITICAL、UNKNOWN いずれも通知してほしいので「ステータス」は「WARNING/CRITICAL/UNKNOWN」を指定します。

  • 障害発生時に通知がほしいので 0 分継続とします。※ 0 分継続=障害発生時

  • 実行コマンドは「ユーザグループ通知」の中から「障害通知連絡グループ」を選択します。

  • 再度通知をするタイミングは、障害のステータスが変化した時、または復旧時なので「繰り返し」のチェックを外します。

入力できましたらウィンドウ下部の「追加」ボタンを押します。

選択済みエスカレーション条件に入力した内容が表示されます。

esset_serviceset_allservice_conditions

操作項目のesset_edit_iconアイコンよりエスカレーション条件の編集、esset_delete_iconボタンで設定した条件の削除が行えます。

「作成」ボタンを押し、エスカレーション設定を保存します。

16.2.3.2. 特定のホストやグループに所属するサービスを対象とした設定の追加

続いて以下のエスカレーション設定を登録します。

●サービスグループ「リソース監視グループ」に所属するサービスに対して…

  1. 障害発生時、「オペレータ」に対して「メール通知」を行い、これ以降復旧していない場合 30 分毎に同じ動作を行う。

エスカレーション対象は「対象を選択」を選択し、入力欄からサービスグループ「ResourceService」を選択します。

esset_serviceset_servicegroup

サービスグループ「ResourceService」が選択されました。間違ったサービスやグループを選択した場合は赤い×アイコンを押すことで削除できます。

esset_serviceset_servicegroup_del

次に実行する内容を作成します。

新しい条件の追加の「条件の追加」ボタンから以下の設定を登録します。

esset_hostset_servicegroup_conditions_mail

選択済みエスカレーション条件に入力した内容が表示されます。

esset_hostset_servicegroup_conditions_view

「作成」ボタンを押し、エスカレーション設定を保存します。

エスカレーション設定のサービス設定に登録した 2 つのエスカレーション設定が表示されます。

esset_serviceset_reg_view

一覧画面の詳しい見方については エスカレーション設定の確認 をご確認ください。

16.3. エスカレーション設定の確認

X-MON の「管理者メニュー」より、「エスカレーション設定」リンクを押します。

この画面では X-MON へ登録されたエスカレーションを一覧で確認できます。

デフォルトではエスカレーション設定の基本的な情報のみを表示しますが、各エスカレーション設定の esset_detail_icon アイコンや「詳細をすべて開く」を押すことで、エスカレーション設定の対象ホスト・サービスや、通知時間帯などの情報を表示します。

esset_serviceset_detail_all

16.3.1. エスカレーション設定の確認

以下のサービスエスカレーション設定を例とします。

(esset_detail_icon アイコンを押し、詳細情報を開いた状態です。)

esset_serviceset_detail_sample

  • 対象ステータスと通知タイミング

esset_status_act_timing

エスカレーションのトリガーとなるステータスと、エスカレーションが実行されるタイミングを表示します。無効なステータスは灰色で表示されます。

またステータス横の esset_status_change_iconアイコンは、エスカレーションの再通知設定で「障害ステータス変更時」を有効としている場合に青色で表示されます。

  • 実行コマンド

esset_act_command

エスカレーション設定で実行されるコマンドを表示します。

リンク表示の場合、押すことでグループに含まれる各通知先の情報を表示します。

  • エスカレーション条件の有効/無効

esset_esca_valid_invalid

エスカレーション条件の有効・無効状態を表示します。

押すことで有効と無効が切り替わります。(オペレータ権限では出来ません。)

  • 対象

対象: 全てのサービス

エスカレーション設定の対象となるホスト・サービスを表示します。

選択された項目の例

内容

全てのホスト

全てのホスト

ContentGroup

特定のホストグループ

X-MON

特定ホスト

全てのサービス

全てのサービス

ResourceService

特定のサービスグループ

X-MON:PING

特定ホストの特定サービス

全てのホスト・サービスや、特定のホストグループ・サービスグループを選択した場合、 ホストエスカレーション設定ではグループに所属するホスト全て、サービスエスカレーション設定ではグループに所属するサービス全てを対象とします。

サービスエスカレーション対象にホストグループを登録すると、該当ホストグループに含まれるホストの全サービスをエスカレーション対象とします。

ホストエスカレーション対象にサービスグループを登録することはできません。

「全てのホスト」または「全てのサービス」を選択し、一部ホスト・サービスのみをエスカレーション対象外とすることはできません。 別途、対象外としたいホスト・サービスを含まないグループを作成いただき、エスカレーション設定の対象としてください。

  • 設定方法

設定画面で指定した、エスカレーションの実行方法を表示します。

  • 通知時間帯

エスカレーション設定が動作する時刻設定を表示します。

  • 初回通知の遅延時間

エスカレーションの初回動作までの待機時間を分単位で表示します。

  • 詳細表示

esset_detail_icon

押すことでエスカレーションの対象や、通知時間帯などの情報を開閉します。

  • 編集

esset_edit_icon

エスカレーション設定の編集 をご確認ください。

  • 削除

esset_delete_icon

エスカレーション設定の削除 をご確認ください。

  • 詳細をすべて開く / 詳細をすべて閉じる

一覧に表示されている全てのエスカレーション設定の詳細表示を開閉します。

16.3.2. エスカレーション設定の絞り込み

16.3.2.1. ホスト・サービス検索

対象を指定して、エスカレーション設定を絞り込んで表示することが出来ます。

絞り込み検索の上部にある入力欄を押し、絞り込みを行いたいホストやサービスを選択して「検索」ボタンを押します。

esset_serviceset_search

検索の方法として以下の 3 パターンが選択できます。

例)ホスト「WEB_SERVER」をプルダウンから選択した場合

  • 対象が検索項目に所属する

エスカレーション対象に、ホスト「WEB_SERVER」や、ホスト「WEB_SERVER」に所属するサービス ID「CPU」「MEMORY」「HTTP」が指定されているエスカレーション設定を表示します。

  • 検索項目が対象に所属する

エスカレーション対象にホスト「WEB_SERVER」や、ホスト「WEB_SERVER」が所属するホストグループ ID「ContentGroup」が指定されているエスカレーション設定を表示します。

  • 検索項目が対象に指定されている

エスカレーション対象にホスト「WEB_SERVER」が指定されているエスカレーション設定を表示します。

esset_search_pattern

16.3.2.2. エスカレーション条件での絞り込み

エスカレーション条件を指定して、エスカレーション設定を絞り込んで表示することが出来ます。

以下の 4 項目でエスカレーション条件を指定出来ます。

複数項目を選択した場合、全ての条件に一致するエスカレーション条件を持つエスカレーション設定のみが表示されます。

esset_narrow

  • ステータス

該当のステータスが有効となっているエスカレーション条件が登録されているエスカレーション設定のみを表示します。

チェックボックスをすべて外した状態では、ステータス項目での絞り込みが行われません。

  • 有効/無効

指定された有効または無効状態のエスカレーション条件が登録されているエスカレーション設定のみを表示します。

  • 再通知

該当の再通知項目が有効となっているエスカレーション条件が登録されているエスカレーション設定のみを表示します。

チェックボックスをすべて外した状態では、再通知項目での絞り込みが行われません。

  • コマンドタイプ

該当のコマンドタイプを持つエスカレーションコマンドが登録されているエスカレーション設定のみを表示します。

16.3.3. エスカレーション設定の編集

登録されているエスカレーション設定を編集する場合は、各エスカレーション設定の右上にある歯車アイコンを押します。

esset_serviceset_mail_edit

変更したい項目を変更したうえで「編集」を押すことでエスカレーション設定を更新することが出来ます。

注意

エスカレーション設定の変更は再起動なしに反映され、変更を行った時点より実行されます。

すでに障害が発生している対象を選択した場合、エスカレーション設定を更新した時点よりエスカレーションが開始されます。

esset_serviceset_mail_edit_approval

16.3.4. エスカレーション設定の削除

16.3.4.1. 単一のエスカレーション設定を削除する場合

登録されている単一のエスカレーション設定を削除する場合は、各エスカレーション設定右上の×ボタンを押します。

esset_serviceset_single_del

確認画面が表示されますので、問題なければ「削除」ボタンを押します。

esset_serviceset_single_del_act

16.3.4.2. 複数のエスカレーション設定を削除する場合

登録されている複数のエスカレーション設定を一括で削除する場合は、削除したいエスカレーション名称横のチェックボックスを選択し、「削除」ボタンを押します。

esset_serviceset_multi_del

単一の場合と同様に確認画面が表示されますので、削除されるエスカレーション名称を確認し、問題なければ「削除」ボタンを押してください。

16.3.5. エスカレーション対象一括編集

登録されているエスカレーション設定の対象のみを一括で変更したい場合は、変更したいエスカレーション名称横のチェックボックスを選択し、「エスカレーション対象」ボタンを押します。

例として、以下の対象が登録されていないエスカレーション設定にホスト「WEB_SERVER」のサービス「HTTP」を追加します。

esset_serviceset_lump_edit

チェックボックスを選択し、「エスカレーション対象一括編集」ボタンを押します。

esset_serviceset_multi_choice

表示されたウィンドウで選択したエスカレーション設定名称が正しいことを確認し、操作タイプ「対象の追加」を選択します。

入力欄からサービス「WEB_SERVER:HTTP」を選択します。

esset_serviceset_lump_targetadd

選択後、「変更」ボタンを押します。

対象が追加されました。

esset_serviceset_lump_view

注意

エスカレーション設定の変更は再起動なしに反映され、変更を行った時点より実行されます。

すでに障害が発生している対象を選択した場合、エスカレーション設定を編集した時点よりエスカレーションが開始されます。

16.4. エスカレーション履歴の確認

実際にホスト・サービスで障害が発生した際、これまでに動作したエスカレーション設定と、次に動作が予定されているエスカレーション設定を確認出来ます。

例としてホストグループ「ContentGroup」に所属するホスト「WEB_SERVER」が「DOWN」状態とします。

16.4.1. 障害状況の確認

サービス一覧画面を確認します。

障害状態となっているホスト「WEB_SERVER」に、時計アイコンが表示されますので押します。

esset_sit_time_icon

表示されたウィンドウは現在発生している障害の状態を表し、これまでに実行されたエスカレーションとその時刻が表示されます。

過去のエスカレーション履歴を確認する場合は 通知履歴 をご確認ください。

また、時間指定のエスカレーション設定を登録した場合のみ、現在のステータスが今後も継続した場合、次に動作する予定のエスカレーション設定が表示されます。

esset_sit_time_next

認知済みやダウンタイムを設定すると、次に動作するエスカレーションがキャンセルされ、表示が消えます。

esset_sit_time_next_del

16.4.2. 通知履歴

エスカレーションで実行された内容については「監視メニュー」の「通知履歴」からも確認が出来ます。

esset_adminmenu_notification_history

通知履歴には過去に実行された全てのエスカレーション内容が表示され、同一ホスト・サービスに対して同時に実行されたエスカレーションはまとめて表示されます。

esset_notification_history

16.5. 監視パッケージへの関連付け

ホストやホストのサービスへ設定したエスカレーション設定を、監視パッケージに引き継ぐことがます。

例としてホスト「WEB_SERVER」をエスカレーション設定付きの監視パッケージにし、新しいホストへ適用した際に、エスカレーション設定も登録されるようにします。

前提として、ホスト「WEB_SERVER」のサービスエスカレーション設定は以下の画像の通りです。

esset_esca_sample

16.5.1. ホストの監視パッケージ作成

ホスト「WEB_SERVER」をパッケージ化します。

ホスト「WEB_SERVER」の「サービス設定」ボタンを押し、サービス一覧の「監視パッケージの新規作成」ボタンを押します。

esset_host_package_add

監視パッケージの作成画面に遷移しますので、ID と名称を任意に指定し、「エスカレーション設定の引継ぎ」項目で「行う」を選択して「作成」ボタンを押します。

esset_host_package_add_takeover

監視パッケージが登録されました。

esset_host_package_add_view

監視パッケージが登録された画面で「エスカレーション設定」ボタンを押します。

esset_host_package_esca_add

監視パッケージのエスカレーション設定画面へ遷移します。

16.5.2. 監視パッケージエスカレーション設定の確認

この画面では監視パッケージに関連付けられているエスカレーション設定が確認できます。

esset_host_package_esca_veri

注釈

引き継がれるエスカレーション設定は、監視パッケージ元のホストやサービス単体がエスカレーション対象に指定されているものです。

全てのホスト・サービスやホストグループ、サービスグループを対象としたエスカレーション設定は引き継がれません。

表示内容

  • ホスト設定

監視パッケージを適用したホストを対象とする、ホストエスカレーション設定を表示します。

  • ホストの全てのサービス設定

監視パッケージを適用したホストの、全てのサービスを対象とするサービスエスカレーション設定を表示します。

  • サービス設定

監視パッケージを適用した際に、個別のサービスを対象とするサービスエスカレーション設定を表示します。

16.5.3. 監視パッケージエスカレーション設定の変更

例として監視パッケージに新たなサービス「PING」を追加し、エスカレーション設定を関連付けます。

サービス「PING」の作成方法について、ここでは割愛します。「管理者メニュー > ホスト・サービス管理」メニューより作成してください。

まず、エスカレーションを関連付けるサービスを監視パッケージに追加します。

esset_host_package_esca_ping_add

監視パッケージのエスカレーション設定で追加したサービス「PING」へエスカレーション設定を追加します。

監視パッケージエスカレーション設定画面で「設定の変更」ボタンを押します。

esset_host_package_esca_http_edit

各項目に「エスカレーション設定の追加」が表示されますので、「サービス設定」の「エスカレーション設定の追加」を押します。

esset_host_package_esca_http_add

表示されたウィンドウでサービス「PING」を選択し、関連付けるエスカレーション設定を選択します。

esset_host_package_esca_ping_set

選択できたら「設定」ボタンを押します。

一覧画面で追加されたことが確認できます。

esset_host_package_esca_ping_view

画面上部に「編集」ボタンが表示されますので、「編集」を押し、変更を確定します。

esset_host_package_esca_approval

16.5.4. 監視パッケージのホストへの適用

新たにホスト「WEB_SERVER2」を作成し、「WEB_SERVER2」のサービス一覧へ遷移します。

ホスト「WEB_SERVER2」の作成方法について、ここでは割愛します。「管理者メニュー > ホスト・サービス管理」メニューより作成してください。

監視パッケージメニューより先ほど作成した「WEB サーバ用監視パッケージ」を選択し、「選択した監視パッケージを登録」を押します。

esset_package_web_approval

サービスとエスカレーション設定が登録されました。

esset_package_web_reg

エスカレーション設定画面でも対象に「WEB_SERVER2」のサービスが登録されていることが確認できます。

esset_package_web_reg_view

グループを対象としたエスカレーション設定へのホスト・サービスの登録は、「管理者メニュー」の「ホストグループ管理」または「サービスグループ管理」より行ってください。

16.6. 付録

16.6.1. 用語集

  • エスカレーション

障害発生時、指定した時間や実行タイミングで、各種通知や任意のコマンドを実行する機能です。

  • 通知

通知は、エスカレーションの一種です。X-MONは、ブラウザ、警告灯、メール、SMS、チャット、Twilioを利用した自動音声等で障害または復旧を知らせます。

  • 時間指定エスカレーション

障害状態が継続した時間をトリガーとして、エスカレーションを実行する方法です。

障害発生を検知した時刻から、指定された時間ステータスが変わらなかった場合にエスカレーションが動作するため、

ホストやサービスごとの監視間隔が異なる場合でも、同じエスカレーション設定を動作させることが出来ます。

  • 回数指定エスカレーション

障害状態となってから監視チェックが動作した回数をトリガーとして、エスカレーションを実行する方法です。

障害発生時と次回チェック時の 2 回のみ動かしたいなど、繰り返し回数を指定してエスカレーションを動作させることが出来ます。

  • 障害ステータスの変更

ホスト及びサービスの監視ステータスは、「正常(OK)」または「異常(DOWN、UNREACHABLE、WARNING、CRITICAL、UNKNOWN)」のいずれかに分類されます。

「異常」分類内でのステータス変化(例:CRITICALからWARNING)は、通常エスカレーション実行タイミングとして扱われません。

しかし、エスカレーションの「障害ステータス」にて「DOWN/UNREACHABLE」または「WARNING/CRITICAL/UNKNOWN」のうち2種類以上を選択し、

「障害ステータス変更時」にチェックを入れておくことで、該当するステータス変化が発生したタイミングでもエスカレーションを動作させることができます。